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足枷家族
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作詞 Saya' |
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ようやくの休み
疲れきった身体に鞭を打ち 家に帰る
全体重をソファーに預けると
風呂に入れの第一声
ラップにかけられた晩飯今日も1人
いつの間にか笑い声はテレビの中だけ
最後にネクタイを締めて玄関まで来てくれた妻はまだ夢の中
愛情のこもった弁当は今じゃワンコインの中に閉じ込められた
娘のバイト代の半分以下の小遣い
この世界で私は
いらない子でした
家族サービスという言葉が
存在する国では
離婚が増えていくのも自然の摂理か
娘と最後に会話をしたのはいつだろう
あの頃はと帰り道振り返る
娘が小さい頃は
私の愛情を全て注いだ
将来はパパと結婚する
その言葉が今だけのものと知りながら
紛れもなくそれが私の生きがいだった
妻も優しく帰ってきた私を優しく労ってくれた
妻の笑顔と駆け寄ってくれる娘の為なら
どんなに辛く 苦しくても
それが私の幸せであった
家を買い夢にまで見たマイホーム
人生で1番大きな買い物
私が一番大きな自信がついた年でもあった
初めて妻と出会い
私はこの人の為に
私の人生の全てをかけようと誓った
しかし妻が一生愛しますと誓ってくれた言葉は
あっさりと破られた
結婚式の誓いは
婚姻届の紙より破れやすいものでした
絆が破れ 娘が私に書いてくれた手紙も破られ
今の私の幸せは一体なんなのか
考えることも出来ず眠りについた
目が覚めるともう仕事に行く時間だ
昨日はネクタイを締めた
だが今日は違った
ネクタイの代わりに首を吊った
30年のローンを重りに
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