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【奇天烈】
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| 作詞 Kite |
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傾向とかグラフとか
そんな表面的な数値でしか測れない
機械なんかは、これが正常だと告げてくる。
だけど……
「なら、この感覚はなんだ？」
この胸に潜む歪な魔物はなんだ？
何度、教科書を開いても
解らない。意味がない。
絵本の中にいる悪魔が一番近いかも知れない。
不吉な兆候、不幸の前触れか。
どこに行けば救われる？
教えて、教えてよ……
曖昧で奇天烈な正体に言い訳を。
嗚呼――――。
これは文学書だとか参考書だとか
そんな紙面的な情報からでは得られない。
過去の偉人たちは、
本当の異人の姿を知らないから。
「僕だけなのか？」
「こうなったのは、いつからだ？」
毎日変哲もない生活を繰り返す。
ただ、教えられた通りにこなす作業工程で、
それは芽生えてきた。
「何かがおかしい。」
「不明瞭な感覚だ。」
もはや完成された健全な心臓―こころ―なのに、
奥底から込み上げてくる
この不可解な靄は、一体なんだ。
霞んでいてよく見えない。見通せない。
どうすれば晴れてくれるんだ？
教えて、教えてよ……
曖昧で奇天烈な生体に付けられた名前は？
個性を持つことがそんなに大切か？
なかったら、いけないのか？
面接では自己PRだとか、
あなたにしかできないことはありますかだとか、
そんな典型的な意味もない質問ばかり。
ただ、大衆の和を乱すだけじゃないのか。
個性を持たない僕は、
この世での悪か……？
もはや完成された健全な心臓―こころ―の奥底から込み上げてくる
この不可解な靄は、一体何なんだ。
曖昧で奇天烈な正体に、言い訳なんて必要ない。
人間の醜さ生きにくさ、だけど、どこかもどかしい……。
曖昧で奇天烈な生体に付けられた明確な名前はない。
なに一つ可笑しなことはないんだ。
傾向とかグラフとか
そんな表面的な数値でしか測れない機械では紐解けない。
これこそが人間だけの奇怪な在り様だ。
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