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森の牢獄
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作詞 EmptyDoll |
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門は閉ざされた
疵だらけの壁に色を塗って 汚れを覆い隠す日々
色は温度を与えない 触れる度に震える指先
身体を締め付ける浸食の蔦 傷は身体にも広がる
音を産まぬ者などいない 響く正義と飾る本能
鍵の無い錠前をかけた この空間で生きるため
不可視の矢が飛び交う森林 矢尻に塗る毒は熱毒
活けるものが弓を置かぬ限り 果実は落とされ続けるだろう
禁断の果実は既に堕とされ 獣は逃げ出した暗黒の土地
白より黒き闇を封じ込めて 活けるものは生きている
時を告げる鐘が牢獄に鳴り響く 暗き森の中で
一同が頭を垂れる 異時間帯の指導者
黒衣の壁で蝋を削り 右脳左脳を捏ね繰り回す
厚みの無い優位を振りかざし 右往左往をただ繰り返す
仮面の下の餓鬼達を 神々に隠しながら
三日月型の三つの窪みが上下に揺れる 音と共に
連なる枝で太陽を隠し 若葉の成長を握って潰す
「私は空を飛べるのだ」と 在りもしない翼を信じて
太陽を目指し跳ねたイカロスは 闇の森へとその身を堕とす
痩せた顔の餓鬼が耳元で喚く 消えた羽根を踏みにじって
唾を吐き捨てて 嘲笑う
反転する視界 遠退く雑音
世界に嵐がかかる 錠前は高熱に融ける
門は開かれた
―――オマエラ全員葬ッテヤル!
森に嵐が訪れる
黒と白が交錯 入れ替わり 気がつけば其処は廃墟だった
怯えた悪魔の仮面は剥がれ 神が互いに顔合わせしてる
律する為のメビウスの輪には 表も裏も在りはしない
鍵の在る錘に鎖を繋ぎ 森林の外へ使徒を導く
牢獄に鐘が鳴り響く
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