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蒟蒻問答
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作詞 Ibu |
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「問答をしてやろうじゃないか」
お寺破りが語り掛ける
蒟蒻屋の私としましては
とても乗り越えられぬという
ですかそれを口に出しては
乗り越えられるもられぬになり
だから黙り込むのです
さあさあここからが勝負
無言の行と思いましては
小さい輪を作ろうに
彼は大きい輪を作るから
それには私は平伏さ
10を出したら5を出し
3を出したら目下を指し
無言で分かるもんですから
これで問答完了さ
「問答をしてやろうじゃないか」
それを聞くには吃驚し
蒟蒻屋とは知らずに
無言の圧を見せられた
自分の中では解釈は
一致している物ですから
後に聞いてくる輩に
俺はこう答えた
和尚の胸中は大海のごとし、と
十方世界は五戒で保つ、と
三尊の弥陀は眼の下にあり、と
それには圧巻だ
でも、蒟蒻屋側はこう答えた
勘違い故の交渉術
蒟蒻が小せえというから
蒟蒻が大きいんだと
こちらとしては
蒟蒻のプライドがあるもんで
十丁と聞かれたから五百文と
三百文に負けろと云うもんだから
俺はしてやったんだ
てめぇにあかんべぇ!
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