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盗取
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作詞 Ibu |
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僕のこの文章を綴る時、何がしらを奪って取って
パロディやらオマージュやらインスパイアやらと言い訳をするけど
盗取である事に変わりなくて
自分らしさを出せないでいた
何をどうすれば、前に進めるのか?
必死に考えてみるけれど、どうにも上手く行かなっくてさ
他人の真似事をしていたら
それが自分なんだって
必死に肯定するよ、必死に悩むよ
周りが僕の事を前に押してくれるのなら
僕は
何を言われたって構わない
言われて傷つくのは自分だけだから
他人の癖を知りたくて
僕は歌った
ああ、押してくれるのが自分なら
迷う事など無かったのにな
他人である筈の誰かに
認めてもらいたかった
盗取とは名ばかりで、所詮は偶然の産物
でも、誰かの影響を受けてないかというと受けている訳で
盗み盗まれを繰り返して
「これが自分なのかな?」と疑問符を出す
歌声もセンスも真似っ子できない僕は
その人らしい詞を並べていたんだ
知る度に不安は募ってゆく
本当に世に出していいのか?って
何が正しくて、何が間違っているだなんて
本当は何を思っていたんだろう
君は
きっと批判をするのだろう
燃やして炎上させるだろう
盗取を繰り返した僕には
良い末路だ
ああ、どうせならばさどうか
全部を奪いたかったのにな
その才能すら無いから
薄っぺらいのだろう?
歌え歌え、馬鹿みたいに歌ってしまえ
誰からも嫌われるそんな歌を
足掻け足掻け、死ぬ迄の辛抱だから
過去の自分すら盗取された
悲しみを背負って、苦しみを抱えて
消すなんて逃げ道を塞げ
恥ずかしさを抱えたのが今なら
懺悔をしている暇は無い
いつかの日迄今日も始めるんだ
これが日常だ
あまりにも貧しくてさ
やり方すら分からない
誰か教えてくれと
金無しが言う
いつかこの歌を歌う時
きっとその雛達に
手を差し伸べる事は
出来ないけど
誰かの為じゃなく自分の為
自分の為じゃなく誰かの為
それを何度も繰り返したら
見つかるのかな
ああ、盗取を繰り返した
自分に何かを言う資格は無いけど
せめて、今の僕に伝えるんだ
「それでもいい、それがいいんだ」の詞を
盗み疲れて早一年
まだまだ道の途中だけど
いつかの自分に捧げる歌を
今は只綴っていたいんだ
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