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November
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作詞 ミカヅキ |
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等圧線を切り裂いて 白い鳥が視界を横切る
異常気象の十字路を 平熱で横切る君と僕
音のない強いビル風 秋風以上 木枯らし未満
緩く絡めた指のあいだ 窮屈そうに吹き抜けた
真一文字の唇を どうやってこじ開けようか
コツコツ
革靴の8ビート
些細な悩みにリタルダント
そっと 音もなく
気づくこともなく
冬へ
商店街の足元で 白い子猫が並んで歩く
靴ひもを興味深そうに 平熱で追う緑の両目
やっとほころぶ真一文字 微笑み以上 無邪気未満
つなぎ直した手と手のなか 季節の風を閉じ込めた
成層圏のその先も 透けてしまいそうな空に
コツコツ
革靴の8ビート
ふたつ重なって16ビート
そっと 音もなく
気づくこともなく
冬へ
夕焼けが見えたら もう少し寄り添って
オレンジ色に身を委ねるように
少しだけ 体温を上げて
雪が降りはじめたら 手袋もつけないで
また街を歩こう
つないだ手に 温もりを感じながら
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