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音と声と君で
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作詞 ちぇりめ |
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君の額(がく)が落ちた
僕の足元の近く
ドラムの音が残る
君の好きなあの歌
わからないんだ
表せないんだ
「君」という言葉は世界のどこにも
存在してないせいで
紙の上を走る音
君が覗き込む僕の文字
消したかった
君が見てるせいでできなかったんだよ
ひとり部屋にこもりながら
人の声だけ遮断して
言葉すら危険だ 僕には
何ひとつできない
青空が嫌いな僕は
下ろしたマンションの事を想う
あの扉の奥に君が
僕で微笑むように願う、
願うだけの僕しか君と
全部泣いて歩けない
君の耳へ走る音
転んだままの僕の声
届かないくらい君のまわりは少しも騒がしくないんだ
瞳から落ちた水に
僕の言葉が戻って 二人で
泣いてる 初めての 同じ声
すぐに乾くまで
テレビなんかいらない
情報さえもいらない
ただ欲望に満ちて心が廃れていくだけ
君が見ていなくたって
僕は何も消せない
君の少し揺れた手が
目を覆いつくす片方と
映ってる
僕の瞳の0.1秒
消えた君を紙にかいた
どこにもないんだ
なら僕が作るしか君は生きていけないんだ
僕の一部が消えた日に
自分の余命が聞きたくなった
生きている
紙の上を歩く音
君の知らない僕の色
消えないように
君の毎日がこれからも続くように
外に出歩いてみた僕は
大好きな青空を見上げた
笑って、
あの空の奥に君が微笑んで
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