|
|
|
フェイバリット・ドッグ
|
作詞 橙 ヨシヒコ |
|
遊んであげる気持ちもないのに
寝ている犬を ただ起こして
今日も仕事に出かけていくつもりだった
それでも僕に気づいて
シッポを振って こっちを見てる
さすがに気がとがめて 頭を撫でてあげた
そんな邪悪な真実を
きっと知る由もない犬に
とても もうしわけなくなって
しゃがみこんで もういちど撫でてあげた
いつでも僕のことが大好きな犬の
気持ちも考えもせずに
僕の大好きな あの娘を
幸せにするなんて言えないから
人間社会の難しさなんて
こいつには関係ない話だから
今日から心を入れ換えて
もっと優しくしてあげよう
今日は帰りが遅くなった
僕は犬のもとに向かった
まんまるくなってたけど シッポをパタパタさせてる
呼吸は寝息のままだけど
そっと僕の指を舐めてくれた
筋斗雲に乗れそうなくらいの無償の愛
なにを考えてるのかわからない
そんなこともあるけれど
おたがいさまだろう
考えがあってやってるんだろう
ペットフードをあげたら もう
ほったらかしにしてていい、だなんて
そんなことがいいわけがない
あの娘にそんなことができようか
きっと自分より先に死んじゃう
犬のことを考えてたら
もっといい思いをさせてあげたい
毛布をかけてあげよう
うっとうしいくらいに よろこんで
やたら ひっついてくるけれど
僕だって あの娘にそうしたい
思いの丈を 本能のままに
いつでも僕のことが大好きな犬の
気持ちも考えもせずに
僕が大好きな あの娘を
幸せにするなんて言えないから
大事なことを気づかせてくれる
犬のくせに、だなんて思っちゃいけない
僕なんかより ずっとえらいよ
もっと優しくしてあげよう
|
|
|