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前にも後ろにも進まない恋
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作詞 橙 ヨシヒコ |
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前にも後ろにも進まない恋
いやはや、まったくおどろいた
この僕が恋をするなんて
手の届かない高嶺の花を
わざわざ見つけることもないのに
彼女に言い寄り群がる、まるで
灯りに集まる夏の虫
その他大勢にも入らない
脇役にさえなるつもりもない
エトセトラのエキストラ
行き交う雑踏に混じって
横目でちらちら視ているよ
あまりにも距離がありすぎて
どんな声なのかも分からない
いやはや、まったくおどろいた
この僕が恋をするなんて
分不相応にもほどがある
身の程もわきまえちゃいない
機会があれば話しかけたいけど
近付けないからそれもない
挑んでみるつもりもない
そのうち忘れていくだろう
エトセトラのエキストラ
意気地がないのが恨めしい
叶いもしないこの恋に
希望を抱くだけ無駄なことと
承知しているつもりだから
なんとも思っていないなら
恋の定義には当てはまらない
どうせ好きなら叶えたいけど
記憶に留まるほどでもない
ほとんど僕のことは知らない
エトセトラのエキストラ
ざわつき 鬩ぎあう心にも
気付かない振りをしよう
一度だけ会った微笑みを
ネコババみたいにしまいこんで
前にも後ろにも進まない恋は
くすぶりながら続く
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