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ヌスビトハギの実
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作詞 橙 ヨシヒコ |
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ヌスビトハギの実
何年か振りに会った君が
僕を見る目は 笑顔ってはいたけれど
まるで他人を見る目で
漫画家が描き分ける
好きな人と、そうではない人
その違いが 現実に まざまざと
ちょっと いい感じだったんだ
今じゃ考えられない
いつか また会えると信じていた
夢は叶って たしかに会えはしたけれど
こんなんじゃ 会えないままの方がよかったかな
現在進行形なのは僕だけだった
君の僕への想いは断ち切れていた
それがわかっただけでもよかった、と
思えるくらいの余裕は まだ今はない
光の加減だったかもしれない
そう視えただけなのかもしれない
君の瞳という名の宝石も
出来のいいイミテーション
どんなによく似ていても
知ってしまえば 要するに偽物
秋の野原を 君と
気の置けない会話で
あの時は 未来を感じられた
あの時はあの時で あくまでも 今は今で
踏ん切りをつける きっかけになったとも言える
現在進行形なのは僕だけだった
君の僕への想いは断ち切れていた
本当にそういうことなのか、と君に
問いただすだけの余力は もはや僕にはない
現在進行形なのは僕だけだった
君の僕への想いは断ち切れていた
それがわかっただけでもよかった、と
どうやら そう受け入れるしかないらしいよ
秋の風に吹かれながら
道を違えて歩き出した
運命の岐れ道とも思わずに
別れ際に手を振っていた 君を
忘れられない僕の想いは
君のズボンにくっついたヌスビトハギの実
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