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蝉と紅葉の物語
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作詞 KAMEUTA |
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ぬけ殻だけ残して
飛んでった あんたは どこへやら
夏の終りに まだ鳴く蝉の
音色聞いても あんたじゃなさそう
あぁ そんな予感がしてた
葦簀(よしず)のすき間から
うつむいて帰る あんたを見て
九月 十月は
私 もてあますことになると。
改札口 遠目に
見ていたら あんたは 北口へ
そっちあたりは 飲み屋もないし
血の気引くほど そうか、と気付いた
あぁ よりをもどしてたんだ
今夜は飯(めし)はいい
そう言った晩は 酒だけ呑み
先に寝てろよと
私 抱くこともしなくなった。
紅葉(もみじ)は緑のまま
秋風が背中を さか撫でる
手もちぶさたに 畳のへりを
じゃれ猫みたく ひっかいて 泣きべそ
あぁ 夏から秋の 変わりめ
紅さえひかないで
壁ぎわにもたれ おんなじこと
何度くりかえす
私 バカすぎて 嫌いになる。
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