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春のうたた寝
作詞 AOAO
あの頃の強く優しい風を思い出すんだ
静かな道をふたり歩いてると
木々がざわめきだし空が渦巻いてる
花びらが舞う春の午後

夢が溶けて消えるように
一枚一枚散ってゆく
ほんの少し眠たげな瞳が
ゆっくり閉じて 淡く微笑む

春の空の滲む色が
むせ返すように記憶を揺さぶる
吹き付ける風に目を細めて
少しだけ泣きたくなったから
あなたに手を差し出してみた

暖かく華やかな色が思い浮かぶんだ
あなたのその微笑みを見ていると
あなたの癖のある髪が小さく揺れ
それだけのことに立ち眩む

時計の針が進むたびに
一秒一秒過ぎてゆく
幾分かまだ幼い瞳も
時が重なり 大人びてゆく

いつかふと思い出すだろう
この長閑で平和な日々を
分け合った鯛焼きの中身さえ
どちらがあんこかクリームか
ぼんやりとふたり話すんだ

春の空の滲む色が
むせ返すように記憶を揺さぶる
吹き付ける風が頬を掠めて
あなたに手を差し出してみた
あなたも手を差し出してくれた

手の温もりが消えませんように

本作品の著作権は作詞者に帰属します。
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歌詞タイトル 春のうたた寝
公開日 2020/02/12
ジャンル 詩(ポエム)
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