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『Orthodox4』
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作詞 Like VA2 |
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何故、彼女はそんな表情をしていたのだろうか。
後に彼女はこう言っている。
彼が悲しんでくれるのが嬉しかった。
でも、わたしが悲しませていることに傷つき、そんな自分に腹が立った、と。
クロスは、その彼のことが好きだったのだと思う。きっと彼もクロスのことが好きだったのだろう。
ならば、なおさら何故、自殺したのか。好きな人が居るのに自殺というのは、矛盾が過ぎる。
クラスの空気は最悪だった。
「皆、お前に悪いと思って黙ってるぞ」と、茶化すと
「私はこんな風にかまって欲しかったんです」
「ふーん。それだけで死んだの?」
「いえ、それだけじゃないですけど」
きっと、居ないであろう時間帯の通学路を歩きながら、彼女はポツポツと、話し始めた。
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