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『Orthodox3』
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作詞 Like VA2 |
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「は?じゃあなんで…」
ガチャ、と玄関を開ける音がした。
クロスの家族が帰ってきたのだろう。
別に害はないが、生きた人間は、好きになれないので一旦退散する。
「じゃあな」
俺は壁をすり抜け、外に出た。
翌日、彼女の家に行った。彼女の遺体はすっかり無くなっていた。部屋は恐ろしいほど静かで、彼女の魂もどこかに行ってしまっていた。やれやれ、アムネジア様に位置を確認してもらわないといけない。アムネジア様はほとんど何でもできる凄いお方だが、俺のような存在と関わることしかできない。
「アムネジア様!」
俺は空に向かって叫んだ。まるで最初からそこに居たように、立っておられた。
「世捨て人よ、お前が捜しているクロスは今、学校に居る。お前も行くが良い」
「御意のままに。。。」
俺は学校に行った。
彼女はある人を見ていた。その人の傍にいた。先生に、彼女が自殺したことを伝えられた直後だったようだ。彼女が見ていた人は俯いていた泣いてこそいないものの、その表情は暗い。彼にとって彼女が並の人間でないことが容易に想像できた。
彼女は、、、そんな彼を見て泣き笑いのような顔をしていた。
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