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偽善
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| 作詞 iris |
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甘いミルクをあげましょう
手で掬えばぽたぽたぽたぽた
白か透明かわからないのに
やっぱりミルクは甘いのね
その子はとても臆病で
わたしを見ればぱたぱた向こうに
寂しい気持ちはないものの
苦しい気持ちもないものの
誰もいないその隣が悲しい
その子を見るのは一瞬で
危なっかしくぺとぺと歩いた
名前も知らない 何も知らない
湧き上がるのは介護欲
その子の身体は細くって
白くて細くて骨みたいだった
何も上げられないくせに
何も与えられないくせに
ばかみたいにその子を見ていた
その子の身体はぺしゃんこで
掃除する人が細長いものを持っていた
呆けてみていたその向こうに
ひとりのおじさんが立っていた
何も流れていなかった
赤色だけが無様だった
あまいミルクを上げましょう
混ぜればきれいな桃色になる
白か透明かわからないのに
やっぱりミルクは甘いのね
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