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アバウトミーオア、アバウトワールド。
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作詞 iris |
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いつもの帰り道 一人で自転車をこぎ続ける
前髪が後ろにひらひらと飛び散って
ニキビだらけの額が曝されている
音楽を聴いたままうつらうつらと考えることは
どこか遠い世界へ逃げ出したいだなんて
現実逃避も甚だしいって 思考はそこで止まる
もういやなんだって
ひたすら泣き叫んだ夜から
必死に馬鹿みたいに
ひたすら文字を連ねた夜から
抜け出すことなんてできもしないのに
つうっと頬を伝う涙はいつだって
助けを求めているほかないって
いつまで「私だけ」の馬鹿でいるつもりなんだろう
でも、
ねえお願い 誰か誰か
やさしい世界を 誰も求めない世界を
感情も欲望も煩悩も何も無ければ
こんな苦しい世界なかっただろうに
ねえお願い どうかどうか
やさしい言葉を 誰も何も思わない心を
苦しみも笑顔も愛しさも何もかも
宇宙のどこかに捨ててしまってよ
そのあとに私が生きられるかどうかなんて
わかったもんじゃないけど
それでもいい 誰か誰か
私じゃ作れない滅び逝く星をどうか
やさしい海に還して
がちゃりと鍵を開けても いつもおかえりなんて聞こえない
慣れてしまうことが怖いけど もう仕方のないことなの
鞄を置いて パソコンの前に押し黙る
そうやってずっとあたたかな世界を求めてる
冷たい言葉しか蔓延らない場所もあるけど
ありがとうと言ってくれる誰かにありがとうって伝えなきゃ
もうどうしようもないほど
私は救われすぎている
もう呆れられてしまうほど
私は愚かでしょうがない
導き出す言葉なんてどうせ月並みな言葉だって
つい最近気づいたばかりの馬鹿なこと
いつまでやさしいフリを演じるんだろう
だけど、
ねえお願い信じて 大好きなんだよ
ごめんじゃ足りないことくらいわかってるけど
ねえお願いこんな言葉じゃ伝わらないなら
ああどうか
ねえお願い 誰か誰か
この言葉を 強く強く生きてって
感情?さっきまで失くしたいなんて叫んだのに
ねえお願いどうかどうか
幸せな世界を きれいごとってそれで終わるけど
でも、それでも、何もないよりマシでしょうに
求めるだけの終わりの無い世界で、
完全に相手に伝わることなんてどこにもない、
だから人間はいつまでも逃避したがって、
堂々巡りの平和と戦争の中に、
幾つかだけのやさしさとぬくもりと、しあわせを見つける、
今はそうとだけ、思っていたい。
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