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朝もやの中
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作詞 笹原 真佐喜 |
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信じていたのに
するりするりと
指の間からすり抜けていった
干からびた感情
蓋をしようとしても
溢れ出していくのは
生き血のような寂寞
滴り落ちるのは無力感
他に何もできなくて
振り子のように戻ってきて
一滴一滴落ちていく
焦りは涙の味をしている
飲み干していく
不安も期待も溶けあってゆく
さらさら流れてく
口当たりの良さよりも
目立っているのは透明な孤独
気付けることは
あまりにも少なくて
わかり合ってたと思うこと
誤解でもなく和解でもない
わけもなく流す涙
するすると出てくる別れの涙
ささやかながらの花を添えたら
悲しみなんてなかったことに
「もう、もう、戻れないのね」
「そう、だよ、これでさよなら」
新しい朝が来ても
苦しみなんてありやしない
君を悩ます温かい絶望も
色を失った希望でしかない
まぎれもない現実は
白々しい嘘には負けない
ほっと一息ついてみたら、
色づく息は、
暖かかった。
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