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全部雨のせい
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作詞 カミツレ |
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この道はあと数メートルで突き当たり。
僕は右、彼女は左。
いつもお互い何か言いたそうな雰囲気を
ごまかすような「またね」で背中合わせ。
これまで通りこんな感じで
一緒に帰れて週末にたまに会える関係でいい
そう言い聞かせてるのに、
恋人同士というブランドが高望みをしないと決めた心をブレさせる。
揺れる揺れる。今にも口に出そうな思い。
届く?届く?言ってみなきゃ得られない解答
もしだめでも君が君のままで、
これまで通りの関係でいられるのなら事態は簡単なのに。
悩んで迷って動けない自分に対するもどかしさと情けなさ。
じっとり湿った空はまるで僕の心を映したようだった。
ギターソロ&雨の音
途端に雨が降って不意に振り返る。
木の下で雨宿りの彼女。
走り出して傘を差しだす。
「送るよ」
全部雨のせいだ。言うつもりじゃなかったことが
リハーサルなしの雨で口から放たれた。
「ほんと?じゃあ一緒に帰ろ?」
彼女の最高の笑顔。全部雨のせいだ。
言おう言おう。頭の中で急ピッチに進むリハーサル。
雨が上がり出して「もう大丈夫」って離れようとするから、
「ちょっと待って」って呼び止めて、
リハーサルを切り上げた未完成な脚本がスタート。
あのね言いたいことがあるんだ。
ずっと前からなんだけどさ、あのね、えっとね、実はさ
結局言いたいことは何1つうまく言えなかったけど、
右腕を包んだ彼女の温もりが答えを示していた。
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