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Antinomy
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作詞 漆黒ノ百合 |
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夕闇に浮かぶ白き月よ 仄かに残す橙を背に
今何に気づき、何を呟くのか
影は暗いシミのようで僕を縛りつけている
踏んで踏まれて命の在り方を問うては
君はもうどこにもいないようだ
だって君のことなんて「到底理解できないでしょ?」
ほら、僕のことだって「何もわかってないんだ」
さんざめく星々を五月蝿がっては
本当に目障りなのは自分と知る
ひとつの器にふたつは入れないと
誰かの居場所を奪いとって高笑い、ひとり泣き
気づかない振りはもう疲れて
気づいてもらおうと悲を演じ
それこそ嘘くさくて誰も関わろうとはしないんだ
あの月明かりは誰のための光なんだい?
門は誰にも開いていると僕は心から信じて
言う通りに疑わず歩いてきた
あの時の君は違ったのかい?
足が動いてないのに
だいぶ進んでいるような気になり
手で触れていないのに
形がわかっているような気になった
好きなものより
嫌いなもののほうが増えてきて
「僕の夢ってなんだっけ?」
君はまだ夢をみているのかな
僕はもう見れなくなったみたいだ
あのころを描いてみたのなら
君も僕も何も変わらない
同じ存在なんだ
本当は正しく生きて
本当は真実を貫き
本当は二律背反なんだと知って
白き月が照らすは
光か 影か
ふたつにひとつ
君か 僕か
器に残る、一滴は揺れている
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