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線路脇の花
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作詞 ひまり |
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満員電車の窓へばりついて
変わらぬビル群から目を落とした
朝の各駅停車
目についた線路脇の一輪の花
今朝咲いたのか気づかなかったのか
きっと気づかなかったんだろう
興味もない花になんて
電車が通り過ぎる風で揺れる花
なぜか僕の心のよう、と思いました
誰にも知られず踏まれず摘み取られず
咲いてはやがて枯れるのです
この三駅先が最寄り駅
さっきと同じような花はそこにも
きっとたくさんあるんだろう
ありふれたひとつぐらい
電車が通り過ぎる横に咲く花
なぜか僕は心を重ねてしまいました
誰にも知られず踏まれず摘み取られず
僕も想うだけなのです
電車が通り過ぎるその一瞬でみた花の
形も色も地味でした
でもなぜか僕はその花のことが
単純に気になるようです
電車は走り続け
僕は花を心に見立てて無視しました
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