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それはどこかにいた
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作詞 新田拙 |
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雲が東へ進んで行く
誰かを連れて去るみたいに
遠いところへ
部屋の隅は影になって
うずくまるきみをつつみこむ
やさしく やさしく
飛行機雲は長く
真っ直ぐな尾を引いて
届かない空をそっと
線で区切っていくみたいだ
どこにもいない影を
おぼつかないその足取りで
探して 探して
ここはどこだ 振り向く
少し遠くまできてしまった
きょうは帰ろう
赤く染まった道を
鋭い風が吹きすさぶ
のびていく昼をそっと
待ち焦がれて空を見上げる
飛行機雲は長く
真っ直ぐな尾を引いて
出会えなかったきみとぼくを
区切るみたいだ
赤く染まった道を
見上げて想う
それはどこかにいた
まぼろしなんかじゃない手触り
きみは今も知っている
どこかにある記憶
つながらないシナプス
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