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【朝仁海岸】
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作詞 GABA |
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僕は何を求め探しているの
公衆電話で
会話にならない声で
呼吸だけに耳を澄ましている
よかった生きている
大丈夫だからと
電話が切れた
部屋に戻ってドアを開けたら
僕の古ぼけたテーブル
僕の壊れかけたパイプベット
僕の弦が切れてるギターケース
いつものように目をかすめ
しかし今日も君はいない
しあわせですかと人に聞かれて
苦笑いしながら
朝仁海岸を一人
波の音に耳を澄ましている
見ているもの
雲空海
すべて欲しい
手を伸ばせば届きそうなのに
僕のキャンバス
僕の画用紙
僕のクレパス
ガムを噛みながら筆を
だけど今日も君はいない
きれい事にすがりつき
ガジュマルの蔓(かずら)も
枯れはててしまった
一輪の花が散るころ
溜息ついて
カレンダーが
白っぽく見え
生きてる期待感もなし
僕の劣等感
僕の薄っぺらな情熱
僕の塵ほどの好奇心
些細なプライドも捨て
なのに今日も君はいない
《別々に暮らして何年になる
世間の冷たい声に耐えて何年になる
僕も誰かにすがりつきたい事もあったよ
僕は命がけで君を守ると告げた事は嘘じゃないから
サヨナラという言葉はいらない
傷つける言葉もいらない
もちろん違うという言葉もいらない
だからだから黙ってついてきてね
まっすぐな愛情で包み込むから
海風が体をすり抜け
コオロギのいたずらな鳴き声
満月の晩の待ち合わせの朝仁海岸で待っているよ》
作成 令和3年4月16日
作詞 GABA
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