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酩酊に射す暁
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作詞 夏心空蝉 |
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落ち着かない視界の中で 今日もおやすみ
雀が鳴く朝には どんな自分に変わるだろう
胃袋に溶けた魔法の効き目に頼りっぱなしのまま
こうして打ち消した不安の宿題は明日に持ち越してしまおう
最近は上手くいかない事ばかりで それが当たり前でも
時には人間という皮を捨てて空を自由に飛べたらなんて
冗談のつもりで零したのに
窓を開けて見下ろし 怖気づく真夜中
床に就き 天井の木目を数えていれば良かったのに
懲りもせず夢の行方を案じている
過去なんて嫌いだ 今が素晴らしいと誤魔化し続けたのに
何食わぬ顔で夢に訪れては失くし物を取り出す
後味の悪い目覚めに苛まれ一日が動くなんて
させてたまるかと腹を括り 微睡みの支度を始める内に
あぁ 空が明るくなってしまう
さえずりが責め立てる 変われなかった自分自身
いっそ本気で鳥に成ろうかと
手摺りに上るも 踏み留まる理由がまだ在るだろう
酔いが醒めても 視界が落ち着かないのは
迎えた暁の美しさを知ってしまったから
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