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君にサイダー
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作詞 Rr. |
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浅いスカート、波を打って
気づけば夏になった
そのまま僕は
どこへ泳いでいくのか
空いた教室、風を待って
ただ君を描いていく
そのまま僕は
大人になってしまうのだろうか
俯いた街路灯、乾いた鈴の音
排水溝に絡まった夏が
まだ、そこに居る
こだまして、嗤われたような
あの空の青に染まって
走って、いつか見えなくなるまで
君にサイダー
あの海を覗いた
どうしたって、こうしたって
言葉は喉の奥に在って
君を描いて
ただ君を描いて
綺麗になっていく、その顔が
やっぱり嫌いだ
嫌いだ
深いスカート、靴を浮かべて
夏が終わっていく
それでも僕は
まだ溺れたままで
明けた教室、息を殺して
汚れて笑っている
いつだって
「君だけが、僕の正義なんだよ」
涙も歩き方も、手首を滑っていくみたいだ
排水溝に斃った
君の夢をまだ、なぞって
六畳一間、水をやって育つのは
あの日の君の背伸びだけ
今も、窓の向こうで空を駆けていく
僕にサイダー
あの坂を登った
悲しくて笑ったって
変わらない今を呪って
君を描いて
ただ君を描いて
綺麗に澄んでいく
この世界で、どうやって生きればいいんだよ
君のせいだ
背伸びをして生きている
だから、見つけた事や失くした事
それを抱いたら溢れる
その全てが息をし出すから
分からない、分からないんだ
思い出も青空も君も夢も人生も
心に付いた虫を払うように
今もずっと、ただずっと
君を描いている
僕にサイダー
きっと分かってしまった
強がっても、意地張っても
嘘つきでしか無くて
ただ君の色で 君の花を
描いていたかった
それだけなんだよ、ねぇ、ねぇ
君にサイダー
この僕を覗いた
どうしたって、こうしたって
今を生きるしか無いんだ
君を描いて
ただ君を描いて
残ったままの、その痣が
やっぱり綺麗だ
綺麗だ
何も無いよ、言葉だって
きっと、それだけなんだよ
そんな僕らにサイダーを
Ah この夏が終わる
Ah あの夏が終わる
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