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冬が教えてくれた、僕へのメッセージ
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作詞 鈴宮 |
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ふっ と息に手に乗せて
触れた暖かさを感じて
冬の訪れを感じる
白い息
そっ と手で触れて
固めて丸めて転がして
手袋越しの冷たさを感じる
白い雪
はぁっ と息を吹きかけて
曇ったところをなぞり描き
窓の外の冷たさを感じる
白い窓
ぐすり と踏みしめて
くすんだ足跡残して
罪悪感を感じる
白かったはずの世界
このどれもが冬を引き立てる
このどれもが冬を恋しくさせる
冬だからこその世界
風の泣き声が聞こえる
林の向こうからこちらまで
「助けて」って 「見て」って
「でもやっぱり見ないで」って
走り抜けてそれを見れば
暗い谷底から黒い手が伸び出て
こちらに手をふり誘う
「おいでよ」
「いずれ消えるこんな世界から
絶対に消えないあの世界に行こうよ」って
何も知らないまま
何もわからないまま
そうしてその世界に渡ってしまうんだ
白かったはずの世界は
遠くに過ぎ去り
今はもう
黒く染まって消えていくばかり
切なさと儚さを知って
愚かさをわかって
「ああ、馬鹿みたい。」 そう笑って
消えることのない世界から
僕という存在しない者を
消去しよう
そうして、もう何も見ない
感じない
どうでもいいと割り切って
今日も黒い世界を渡り歩く
馬鹿みたいな僕に教えてくれた、冬のメッセージ
いずれは消え行く雪みたいに
もう何も残りやしない
こんな存在に、ありがとう。
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