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あたしの神様
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作詞 葉之和 天 |
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生きる意味を見失ってしまいそうな 男女が出会ってしまって
微かに香る幸福の匂いも ここでは無力だった
求めゆく快楽に溺れて 泣き叫んでも戻れはしない
この先も決して手にすることのできない愛だけを二人は欲した
「俺は……俺は、まっすぐに君を愛したいだけ」
「あたし……あたし、貴方を愛せる分際なの?」
ひねくれた邂逅が二人を変えて
果実を咀嚼する音だけが聞こえた
果てしなく遠い希望さえも 叶うことはないと悟った
性欲だけに囚われていても 大切なことには気づけない
理想の快楽に蝕まれて 蔑んだ欲望だけがあった
「愛」という名の免罪符を手にしても光は闇の中へと
「俺はどんな運命も受け入れていくから」
「あたし、貴方のその手を離しはしないから」
ナイフをつき立てる冷たい指先が 仄かな温もりを伴って
蟠る感情の中で誰を信じ、誰を憎めばいいんだろう
「俺はどこにいたって君を守るから……」
「あたしの神様よ、ねえ。彼と一緒にいていいの?」
「俺は、俺は、今でも君を愛してるから」
「あたし、あたし、貴方の手を握りしめるから」
「俺は、俺は、まっすぐに君を愛したいだけ」
「あたし、いつまでもずっと貴方を愛したいの」
二人は約束を誓い合って 夕闇の海の中に溶けていった
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