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清澄
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作詞 透子 |
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茹だるような 窓辺から
輝くような 姿を眺めた
陽に照らされる 朝顔は
堂々と顔を上げ見つめていた
喉笛を汗が伝っていく
遠くで鳴く蝉を羨んだ
陽炎と溶けた私の心は
死体になってプールに浮かんだ
真上の雲が隠していく
無邪気な笑顔の青空
貴方は私を忘れるだろうか
雨粒が 打ち付ける
散らされた ウツギの花びら
軋む骨の 傘下に
招いていれたのは何故だろう
頬に涙の筋が浮く
向こうの囃子に近づけない
花火と焦げた私の羽は
風に吹かれて海に咲いていた
朧げな灯篭の灯は揺れ
流されるひぐらしの歌
夏は私を置いていくだろうか
風鈴と消える貴方の影と
いずれの日にか会えることを
亡き夏風と新たな息吹
眩しい渇きが去りゆく
左様なら 透明の季節
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