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名残の季節には
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作詞 柚氷飴 |
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冬だから、きっとそうだ
寂しいのも 泣きたいのも
俯いて息を止めてしまうのも
疼くんだ たったひとつ
切り離したはずの心
雪に埋めて隠した愛しさが
君を忘れようとしてる癖に
思い出せないと焦るんだ
癒えない傷の痛みが
少しずつ 僕の 一部になる
この街に散りばめられた その足跡を
汚さないように 目を瞑って歩くよ
闇に瞬く星の残像が
いつか溶けて消えるまで
風だけが去っていった
寂しいのも泣きたいのも
あの愛しさも置き去りにしたまま
過ぎていく あっという間
降り積もる白を見上げた
ゆらりゆれて崩れそうな世界を
冬じゃなくたって寂しい癖に
理由をつけて誤魔化してる
言えないままの本音が
少しずつ 嘘に 紛れていく
この胸を傷付けてった その声色を
失くさないように 耳を塞いで泣いたよ
最後に吐いた音のざわめきを
どうか まだ 聞かせないで
悪戯っぽい笑顔 柔らかな声
前髪をいじる癖 跳ねるような足音
少し冷たい手 真っ直ぐな淡い瞳
乾いた風を見送った、澄んだ横顔
冷たさが頬に痛いな 吸い込んだ肺が痛いな
寂しくて苦しくて息を止めてしまいたいな
爪先からそっと、心がしんでいくようだ
この街に散りばめられた 君の全てを
汚さないように 悴んだ手で抱いた
闇に瞬く星の残像が 日々に降り積もる嘘が
温かさに、いつか溶けて消えるまで
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