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傷痕
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作詞 するが |
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何かが割れる音がして
景色は歪み黒く滲んで消えていった
全ての力が奪われて
私は壊れ崩れ深海に沈んでった
貴方が去ったこの部屋は
世界から切り離されたよう
独りの寂しさ心臓に刻み込む
緋い絵具が乾ききって
こびりついて取れない
蓋を掻き毟って掻き毟って
何度でも古傷をえぐる
滴が落ちる音がして
緋色に染まる手首が闇に鈍く光った
雨が頬を伝って
私は熱を孕み灼ける砂漠に埋まった
碧い絵具が水を含み
溢れ出して止まない
空に翳しても翳しても
いつまでも涙は枯れない
生きる術を失いただ命を貪る
その先に一体何が在ると云うの
緋と碧とが混ざり合って
腐り果てた私
雨に晒しても晒しても
この色は、貴方は、消えない
貴方は私の傷痕
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