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非命
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作詞 NYHY |
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あの日の泡みたいな世界に
落っことしときゃよかった
そうすりゃ優しさの味さえも
忘れることはなかった
私ゃ煌めく海辺の木偶の坊
小波が次々岸に刺さる
もう機能しなくなった心を
離せずに涙する
笑い声 あの子に尋ねたい
どうすればそっちまで行けるの?
こんなに近くにいるはずなのに
遠くぼやけた島みたい
悲しみの在り処さえも
もはや忘れてしまった
幾らでも流れた涙が
僕の暗がりで溶けた
ああ助けて 誰か助けて
伸ばしたその手の
四方八方何一つない
海底がゆらり笑う
あの子の夢みたいな光に
抱っこされときゃよかった
そうすりゃ愛情の音さえも
忘れることはなかった
芸者どよめく垂れ目の客ども
拍手が次々耳に刺さる
もう機能しなくなった希望を
離せずに毒を吐く
天城越え あなたに尋ねたい
どうすればそんなにも行けるの
そんなに遠くはないはずなのに
遠く霞んだ星みたい
苦しみの住処さえも
もはや崩れてしまった
幾らでも燃やせた命を
僕の怖がりが呑んだ
ああ助けて 誰か助けて
伸ばした両手の
そこかしこ色一つない
海底がそばに迫る
酩酊の夜に沈む
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