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夜、雨音。
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作詞 BLACK BOX |
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物静かな夜のこと響き渡る雨の音
曇りがかったガラス越しに灰色の空を…
あの日もこんな雨だった
傘をさす君の顔は少し見辛かったけれど
二人並んで歩いていった
信号待ちの横断歩道
点滅 赤? いや永遠の黒
帰り際いつも元気よく「じゃあね!」って
笑う君が
小さな声で「さよなら…」と言った
歩き出すその後ろ姿は
何時の瞬間よりも愛しくて抱き締めたくて
掌を伸ばしたんだ
その声は消音
さよなら さよなら さよなら
心での大音量
雨降る夜の街ひとり
消えていく流れ星が君を見ている
ごめんね…
触れた手を優しく解いた君は
か細い声でそう言った
点滅する信号と逆方向に歩く二人
刹那
振り向いた僕に君が言った
さす傘を降ろしてたった一言だけ
強い雨の降る街の真ん中
不思議とその声だけが届いたよ
だって君が哀しい笑顔で
ありがとう…
思いが込み上げたけれど涙が溢れたけれど
それを必死に抑えて僕も笑顔で言おう
ありがとう…
物静かな夜のこと響き渡る雨の音
思い出せば切なく忘れようとすれば苦しい
この難しい二律背反の中で
君との思い出を背負いながら生きよう
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