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夢現
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作詞 千歳 玄 |
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誰かに名前を呼ばれた気がした
遠い後ろからのような
耳元のすぐ側のような
どんなだったかなんて
もう憶えてないんだ
いつまでも優しいのは
視えない白い明日
散々なぞらえたのに
まるで似ても似つかない
ああなんだ夢だったのか
ただそれだけであってほしい
雪が降った街
遅延した箱
行き交う人 人
錆び付いたポスト
泣き崩れる暇もない
街灯に沈む太陽
慣性を取り戻した無情
いっそ夢であってほしい
誰かに呼ばれ 我に返って思い出す
俺はいつまでもここから抜け出せない
蝉よりもずっと
薄っぺらい人生だ
もうすぐ朝だよ
まだ時間はあるけど
そろそろ帰ろうか
待って 何処にも行かないで
目を覚ました時 また思い出す
真っ白の明日 迎えたはずの今日
夢を忘れた 夢
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