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恋煩
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作詞 九十九 |
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いつもと違う朝は風が冷たく
霧めいた雲間から
射す光だけがあたたかい
夢の結末と現実は
こうも違っていて
また昨日をぶり返すけれど
いつもより長く 顔を洗って
いつもと同じ顔を作って
悟られないように
悲しみも 誰にも
容易く針に糸を通せるほど
上手に憎むことできたなら
ほつれたままのセーターも
着こなせる様になれたかな
ぎこちなく頬をあげて
不格好なつよがりを見せる
誰にでもなく
駅のホーム
見かけた後ろ姿
君と見間違う
栗色のショートヘアー
かけ慣れたダイヤルも
聞き覚えのある口調も
誰かと被るたび
また 君を思い出す
泣きたいとき泣けない癖
云いたいこと云えなくて
また荷物ばかり増えていくけれど
類い、色違いで順に並んだ
規則どおりの恋ならば
しまいこんで忘れてしまうのかな?
この恋も また きっとそう
綺麗に折り畳まれた既製品
過去を重ねて箪笥に仕舞う
その繰り返し
先に泣いてしまうきみを
そっと抱き寄せて
叶わない約束を交わす
サヨナラの仕方もぎこちなく
あふれ出しそうな心に
かたく蓋を閉める
きみと 歩いてきた道と
ぼくの 歩いてく 道が
いつか また つながる
夢見たいな話
くだらないと笑うかい?
きみは いま幸せですか?
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