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前科1000犯の朝
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作詞 クリーン傀儡 |
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空さん ちーちゃんはね
とちって生まれてきちゃったんだ
ちーちゃんのお母さんは世界一素晴らしい人
ちーちゃんのお父さんだった人は
そんなお母さんを
すっごく悲しませた世界一悪い人
だったら ちーちゃんは世界で一番どんな人?
我は言った
君はある程度 自己抑制が強い人
それ以外 目を引くところはない
どこにでもいる
何の面白みもないつまらない子
ちーちゃんね 死にたいなんて言わないよ
だって お母さん 大好きなんだもん
そうだ…… 空さん ぎゃくたいってなに?
先生達が私の方見てコソコソ言ってたんだ
誰もがやってしまうことだよ
特に弱い人はね
虐待は誰かを傷つけることだよ 人に限らずね
じゃあ ちーちゃんも
蚊に血を吸われそうになった時
手でペッシンって叩いたから
蚊に虐待してたんだね
あぁ……
蚊からしたら冷酷無残な行為だからね
なーんだ
じゃあ虐待なんて気にすることないんだ
皆んなやってることだからね
我は虐待したことないよ
やったことは全部自分に返ってくるからね
ふ〜ん そうなんだ
でも空さん…… 嘘ついてるね!
なんでだい?
だって…… だって…… ちーちゃんは……
お前に押し潰された蚊だからだよ!
ちーちゃん…… どうか許して 下さい……
どうか許して下さい…… 私の脚をもがないで
そんな激痛と共に目が覚めた
全身の震えが止まらない
そういえば 今日はちーちゃんの命日だ
皆んなにお線香を手向けよう
ちーちゃんのお供え物に蚊が集っていた
あっくんのお供え物には蟻が
まーちゃんのお供え物にはワラジ虫が
数え切れない程の花が
庭いっぱいに咲いていた
南無阿弥陀…… 南無阿弥陀…… 南無阿弥陀……
皆様 ……
ごめんなさい……ごめんなさい……
ごめんなさい……
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