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蜜蜂のユメ
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作詞 かにll |
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今年でまだ二年目の春かな?
陽だまりの中を 君と風と一緒に走った
薄手のシャツじゃまだ寒くて
でも君の手だけが唯一のぬくもりでした
買ったばかりの白いスニーカー
それじゃ恥ずかしくなって
地面でつま先を汚しながら歩く
削れた土は 風に流されてゆく
それが目に入って
「花粉症?泣いてる?」
って君に笑われた
そこで そっと差し出した若葉
嬉しそうにこっちを見て
さっさともうひとつを探しに行った
走ってゆく背中に永遠を感じて
この空間を当たり前だと思ってしまった
気づけば 過ぎた日々を振り返ると
いつも後悔ばかりで 心を閉ざしてしまう
「今が楽しければいいよね」
そんな君の口癖に 今涙で返事を返す
あの日から突然 君は変わった
あの春のような温かい笑顔はもう無く
人生のカウントダウンに追いかけられた
それから 泣くことが君の特技になっていた
僕はそれを受け入れてしまった
柔らかく抱きしめたら
涙が溢れ出した
この世界に君はもういない
溢れた涙で育てた愛を 花に変えて
君と同じ背丈のその花を 抱きしめた
生身の君はいないから
せめて君の匂いと温かさだけは
そばに寄り添っていたい
あの日君がくれた若葉に
一つだけの願いを乗せて
今そっと隣で添い寝するんだ
僕もゆっくり瞼(まぶた)をおろす
子供が夢を見ているみたいに・・・
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