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奈々子の手紙
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作詞 ばしょー |
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宛名のない葉書
震える右手を押さえながら
汚い字で思いを書く
今朝の珈琲
今日も眠れなかった
白い錠剤
偏頭痛に倦怠感
悪魔が来ないことを祈る
林檎の種を残さず……
引くほど貪欲
だから嫌われ者
だから死ぬの。
割れた爪は忘れられて
隈はメイクの一部
昔はこんなんじゃなかったのにね
さようなら 大嫌いな私
明日からはどうか雅な毎日を
新しい生命となりて
素晴らしいカードが配られますように
ありのままでとか思ってた
そうすればいいんだって
優しい世界に生まれたんだって
けど、私の傍には誰も居ない
机のメッセージ 花瓶に挿された徒花
濡れた髪 全てが虚ろ 救いなどないと知る
怖いくらいに死にたい
誰でもいいから話したかった
こんなことしか出来ない
「ただ愛されたかった それが私の罪なの?」
ぜんぶ終わって哀れられても困るよ
遅すぎた……もう後の祭り
棺桶の中に全部持っていくから
手紙を送った
切手を舐めて宛先は、
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