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手首に浮き出る青筋に
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作詞 くろいぬ |
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コンビニ弁当 味気なく 食後にいつもの抗うつ剤
効果が出るまで数十分 秒針駆ける腕時計
手首に浮き出る青筋に 何だか目を逸らしてしまった
溜め息が部屋に反響し カーテンの隙間から西日が差す
その光がやけに眩しくて もう全部嫌になったんだ
死にたい 消えたい 口ずさむけど
その実 こそこそ器用に生きている
瑣末 凡小 不必要 無為な消費を繰り返す日々
僕の不幸の根源は何だ
時給が上がれば幸せか 女がいれば幸せか
金だ 女だ 黙ってくれよ
僕は僕を保つために こんなに必死で生きてるのに
分かった振りした大人が嫌だ なんて言ってたら大人になってた
誰でもいいから僕を見てくれ こんなに苦しんでみせているのに
救ってよ 褒めてよ 認めてくれよ 僕が積み上げた様々を
認めてくれなきゃもう消えろ
もう全部消えろ 消えちまえ あの娘と歩いた繁華街も
今じゃ忘れたい思い出も 今でも忘れたくない思い出も
消えろ 消えてよ 消えないよ
日々の寂寞も叫ぶ苛立ちも 汗臭い部屋もこの暮らしも
全部は消えてくれないか だったらこちらが消えようか
小さくここに消えようか それなら準備が必要だ
手首に浮き出る青筋を見た
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