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雨は好きだった
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作詞 小雨ねむ |
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夕焼けも見えず灰色の空だ
雲のように浮かんだ言葉が
儚く消えて何年が経ったろう
小説なら心理描写だったろうけど
死にたくはないけど死にたいが口癖で
傘はあっても現実の雨に打ち伏せて
代わりにてるてる坊主が逆さに首吊った
無理すんなと嗤っていた
窓の中に雨が見える
閉じ込められた水槽のよう
心は溶ける水性塗料
硝子をうちつけて僕を責め立てる
雨は好きだ
僕の心が暗いのに理由ができるから
涙を流したかわからなくなるから
いつからか雨に打たれることが多くなった
傘はいらないから一緒に濡れてくれないか
月は見えない綺麗とは言えない
あの大きな暗闇の奥に消えたい
こんな言葉じゃ誰にも届かず
ついには息絶える言葉数
行き場はないけど生きるしかない
息の仕方はわからない
てるてる坊主で心までは晴らせられない
いくつあるだろう果たせた願い
雨音だけがこだまする
空白で反響を続けて
残響と感情がぶつかって
大きくなりすぎて僕を貫いた
雨は好きだ
僕の心が暗いのに理由ができるから
涙を流したかわからなくなるから
いつからか雨に打たれることが多くなった
傘はいらないから一緒に濡れてくれないか
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