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村人A
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作詞 小雨ねむ |
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自分は村人A
村の入り口で旅人を出迎える役
同じ台詞をただ繰り返す
同じ日常をただ繰り返す
旅人はいつ来るかわからないから
朝から晩まで働いて
病気の妻と娘を食わせるため
脳のない自分はこの仕事しかできない
本当は妻を看病したいけど
働かないと薬も買えやしない
「ここは光あふれる村フオラ村です」
この仕事に誇りも何もなかった
仕方ないことだけはあふれてる
せめてこのままモンスターもなく
日常が続いてくれたら
勇者御一行がやってくるって
村中が初期位置に戻った
きつく言われたんだ勇者様が
お見えになるのをここで迎えろと
娘が薄着で走ってきた
妻の容態が急変したって
勇者を迎えたらすぐに向かうとつげ
娘の背中を遠く見ていた
本当は妻のもとにすぐ行きたいけど
仕事がなくなったら生きられない
「ここは光あふれる村フオラ村です」
NPCに自由も何もなかった
不安と心配だけはあふれてく
せめてこのまま終わることもなく
日常が続いてくれたら
勇者も去り静まった村 照らすのは月明かり
息切れで呼吸が荒い 家の窓から漏れる光
ドアを開ける音が響く 切れかけの電球の下
影を落とす 泣いている娘と目を閉じている妻
『ここは光あふれる村フオラ村です』
この部屋には光は届かない
悲しみと現実だけはあふれてる
せめてこのまま変わることもなく
そんな願いすら陰っていた
「ここは光あふれる村フオラ村です」
娘のために働き続けるしかなかった
笑顔で言わないと妻と娘が生まれた
この村が暗い村と思われるから
必死に笑顔を作って
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