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ヒーローと少年
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作詞 小雨ねむ |
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幼い頃はヒーローになるなんて
学校帰り公園に集まって
チープなごっこ遊びをしたっけか
テレビの向こうに憧れていたっけな
あの頃の僕は今じゃひとりだ
記憶の片隅と見比べた
歳を取れば取るほど瞳は
輝きを失い黒く塗られた
理想という傘を畳んで
現実と向き合うだなんて
大人のフリをさせた言葉
何度自分に嘘をついたことか
本当は自分の平凡さ
誤魔化すために抵抗した
埋もれないように
潰されないように
年齢ばっか大人になって
言い訳ばっか上手になって
無邪気さは老いていき
過去の夢たちは置いていった
どれだけ将来を見据えても
あの日の未来でしかない
過ぎたものとして見捨てても
ゴミとしては捨てられなかったんだ
未来がどうだこうだとバンドマンが
川沿いを歩いている肩を並べて
夢物語な夢がちゃんとあった
若い頃の自分と重ねて
そんな自分自身に苦笑い
こんな人生に郷愁は似合わない
輝くときは今じゃない
仕方ないそう自分に言い聞かして
理想という傘を畳んで
立場をわきまえるだなんて
きれいに着飾った言葉
何度自分に嘘をついたことか
本当は自分の凡庸さ
に背くための逃亡だ
埋もれないように
潰されないように
年齢ばっか大人になって
言い訳ばっか上手になって
無邪気さは老いていき
過去の夢たちは置いていった
どれだけ将来を見据えても
あの日の未来でしかない
過ぎたものだと見捨てても
ゴミとしては捨てられなかった
幼い頃はなんて
いつから大人になったのだろう
ヒーローに憧れていたなんて
いつから過去にしてしまったのだろう
似合わなくなったと脱ぎ捨てた苦悩や無謀代わりに着込んだ理論武装
どれだけ離れたって今日は地続きだ
年齢ばっか大人になって
言い訳ばっか上手になって
無邪気さは老いていき
過去の夢たちは置いていった
どれだけ将来を見据えても
あの日の未来でしかない
過ぎたものだと見捨てても
ゴミとしては捨てたくなかったんだ
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