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夏秋冬
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作詞 小雨ねむ |
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春夏秋冬季節は巡る
めくるめく時間の中で
四月の春桜が咲く
枝の先ウグイスが鳴く
季節の一周遠い日々
暖かな風の通り道
揺れる花が告げている
空も同じ季節を知る
春は花たちに尋ねていた
寝ていたあいだのこと
知らない景色のこと
出会うことない他の季節のこと
花は寒い風は嫌いだった
あったかい季節が好きだった
だから夏だけはよく知っていた
見てきた夏を語ってくれた
春にとって暖かな自分より暑い季節の話
花は饒舌に語り
重ねるたび夏を知る
いつしか頭は夏で満たされていた
木々が風にさんざめく
青い芽が愛しく芽吹く
夏に恋をした春時は流るる
夏が始まるとき春は終わる
風と共に季節は変わる
代わる代わる四季は廻る
留まることはできない
ふたりが出合うことはない
想いは届かない悲しい物語
いつも考えるのはあなたのことばかり
四季の中で何度咲く
桜は毎年同じように舞う
同じ温度でたゆたう
静寂が歌う
桜が積もる想いはつのる
涙を流し雲の中に雨に変わり
地上に降らす花びらを濡らす
恵みで鳥が啼く
どうしようもなく溢れる想い遠い温もり
季節の移ろいと共に届けて
これを届けて
たった今風に乗せて花びらが舞った
せめてこの美しい春の花たち
夏にも見せてあげたいと願った
唯一出来る儚い愛の形
迷う頭に心は選んだ
自分が消えて
四月が夏の日に変われば
見てもらえる
想いの花も届くのかな
春は夏に身を捧げた
しきを告げる音の中
夏のためにあったんだ私の命は
消えた灯火春の祈りか
夏秋冬季節は巡る
めくるめく時間の中で
四月の夏ナズナが咲く
空に羽ばたくウグイスが泣く
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