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アスタ・ラ・ビスタ
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作詞 蒼波 |
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夕焼け放送のチャイムの音が
日没後の薄闇の街中に
高らかに鳴り響いた瞬間に
君を乗せた列車が走り始めた
この頃君は別れ際になると必ず
車内から僕に何かを伝えて去っていく
少しだけ寂しそうな笑顔を浮かべては
わざといつも発車のベルが鳴っている間に
最後の一言を重ねてかき消していく
発車のベルに隠された言葉が何なのか
少しだけ寂しそうな笑顔の意味さえも
分からなくて
君を乗せた列車を見送ってバイバイと言う
今日も君にそれだけ言えた別れの言葉
本当に伝えたい言葉はまだ言えない
走り出した列車の向こうで手を振る君に
“好きです”って
ある時君と些細なことで喧嘩をした
その日から僕に何かを言いたげな君と
向き合えずに君を避けてしまう僕がいて
君をいつも見送っていた駅のホームには
喧嘩をしたあの日から一度も行っていない
君を避け続けたまま冬が終わる前に
僕は少し寂しそうだった笑顔の意味に
やっと気づけた
君を遠くに連れて行く列車が来る前に
僕は君に伝えたかった言葉があるんだ
発車のベルで隠れた言葉もまだ知らない
だけど今君に会えたなら伝えたいんだ
“ごめんね”って
日没間近の駅のホームに駆け込んで
人混みの中で君を見つけ声をかけた
今日までホントにごめんねそしてありがとう
大きな瞳にたくさん涙溜めながら
淡雪のように柔らかく微笑んだ君
夕焼け放送のチャイムの音が
日没後の薄闇の街中に
高らかに鳴り響いた瞬間に
君を乗せた列車が走り始めた
君は今日も発車のベルが鳴っている間に
わざと最後の言葉を重ねてかき消すから
分からないよ
君を乗せた列車を見送ってバイバイと言う
いつも君にそれだけ言えた別れの言葉
本当に伝えたい言葉はまだ言わない
走り出した列車の向こうで手を振る君に
“好きです”って
いつか君を二度と悲しませないような
君に誇れる人間になれるその日まで
淡雪のような君へ アスタ・ラ・ビスタ
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