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華蝶風月
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作詞 仁乃祥 |
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「華蝶風月」
月華に呻く獣共よ
牙をそちらへ向けてなお
我の姿を無視(うつさぬ)か
仕掛けのない純粋な 刀で身を削らん
慎ましい自己卑下 美しい自己憐憫
そんなことに浸っている者に
本当の喜びはわからぬだろう
そなたの過去が鎖なら 我が言霊がそれを砕こう
笑みを浮かべぬその顔に
一輪の華をささげよう
風で華が飛び散らぬように
そんな風に自分を強く愛せ
華の如しそなたを自身で抱きしめて
朧にうたた寝 怨鬼共よ
角を頭へ付けてなお
嘘の世界で生きたいか
魔除けのない無粋なる 社会で魂(こん)詰めて
偽りの自己肯定 憧れる自己虚像
あんな人を想っている間に
自分がないことに気づかぬだろう
そなたの夢が現(うつつ)なら 我が歌声がこれを覚めよう
外に出られぬその声に
一羽の蝶を掲げよう
月が見守る優しさのように
そんな様に自分を酷く愛せ
蝶の如しそなたを籠の中から解き放て
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