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君だけ
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作詞 ryk |
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この街で生まれて良かったこと
幾つあるだろう
錆びたビル、道の駅、馴染みの喫茶店
大して有名所もない場所だ
当たり前に広がる景色をずっと眺めては
それも悪くはないって
マイナス、プラスが絡み合う電線
人と人の最終地点はさ、
結局運命で決まっているのかな
つま先立ちで遠くを見渡して背伸びしたかった
でも 何も出来ないまま焦っていただけなんだ
苦しみに汚れたくなくて
辛い思いに見て見ぬふりをした
唯の弱虫、夏の虫、氷を笑う
あの日から始まった
曇り空 高湿 優柔不断
そんな情けない僕に
晴天 爛漫 破天荒な君は手を差し伸べてきた
「もっと広い世界を見せてあげる」と
怯えてたこの眼に写ったのはキラついた姿だけ
「馬鹿にしてもいいよ、笑ってもいいよ、
この手をとってくれたら、全ては思いのままだから」
そう君は耳元で囁いた
本当に欲しいものを手にしたこと
幾つあるだろう
オモチャ、ゲーム、ローンで買った中古の車
大して思い入れがないものばかりだ
当たり前に過ごしている景色は変わらないって
決めつけて
マイナス、プラスが絡み合う電流
人と人の最終地点には、
結局宿命は起こることなのかな
つま先立ちで遠くを見渡しても何も見えなかった
唯 同じことを何度も繰り返していただけなんだ
悦びに嘘をついて
面倒臭いからフタを閉めた
唯の泣き虫、飛んで火に入る夏の虫
あの日に壊れたよ
暗雲 小雨 低音
そんな灰色の僕に
燦々 光速 黄色な君は腕を広げてきた
「もっと明るい世界を見せてあげる」と
潤んだこの眼に写ったのは美しく輝く姿だけ
「忘れてもいいよ、失くしてもいいよ、
この腕の中に遺るから、全ては貴方のものだから」
そう僕を抱きしめた
これ以上なんて何もないんだ
そう、 君だけ
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