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クマ子。〜ある家族の悲しい物語〜
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作詞 Ma--I☆ |
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部屋の片隅に置かれたテディーベア
12年前から変わらず笑ってる
クマ子は誇らしげに笑う
クマ子の陰に映る父の姿
どうしてそんなに笑えるのか
アタシの苦しい思いを思い出させるように
そしてかき消せるようにと
クマ子は知ってる
悲しい別れを
父と子の悲しい涙を
母は泣く
子は涙を隠す
笑って母を笑わす
3歳のちっぽけな笑顔は何を語ったのか?
満月だった
クマ子を抱くその手は
三つの幼手から
十五の手に変わる
兄は泣く
父は泣かない
まっすぐに
車の中の妻を子を見据える
バ・イ・バ・イ…ゆっくりと口を動かす
3歳の子にも分かるくらいはっきりと
やっと喋れるようになった子
初めて話した言葉を繰り返す
パパ…パパ。。
5つの兄は父だけをじっと見る
最後に一度だけ幼い妹を見る
きれいな瞳だった
母は車を出す
溶けたマスカラ
傷ついた身体と心
子は15になった
マスカラをつける時
満月を見た時
小さな子を見た時
…クマ子を抱く度
子は思い出す
ふと頭をよぎる
母は再婚
父は出世
兄は大学
子は高校
みな自分の道を進んでる
幸せに生きている
みんなあの頃とは変わった
ただ、クマ子だけは変わらず微笑む
なんとも誇らしげに…
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