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黒い森の話
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作詞 aki-あき- |
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雷がうめきそうなドス黒い空
雲の動きは忙しくせっかちさ
カラスの慟哭と虫の知らせを聞く
ほら見て目の前に黒い森
見下すようにそびえ立つ針葉樹にご用心
雷は遂にうめきだす 雨の槍が襲ってくる
どちらにせよ逃げ場はない
だけど森の妖気のせいで
僕の力は吸い取られていく
招かれるように森のアーチへ
時を止めたような静寂さ
地図も方位も謎めいた
黒い森へようこそ
千鳥足でもたつき深い闇へ
誰かが立っている でも足がない
誘われるまま来てみても何もない
どこに行ったのだろう あの人は
完全に迷いこんでしまったよ 朝が来るまで待とう
夜はそんなに長くない 必ず希望の光は訪れる
どちらにせよ放っておけば
時間が解決してくれるときもある
どうしようもなくなったから
腐りかけた幹に座ってみれば
そこからゴソゴソ蛆が湧く
生き物たちが蠢く
黒い森へようこそ
果てしなく長い夜 永遠を超えた永遠
一秒を引き延ばしているように
どちらにせよ朝は来たのさ
嵐の後の青空見上げたら
体はうんともすんとも動かない
恐る恐る視線を移したら
僕は森の木になっていたよ
入り込んだら戻れない
黒い森の話
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