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ある夜の対話
作詞 悲喜仔
その男と私は屋根の上で 束の間の休息を取っていた。

南の地平線ぎりぎりの所に オレンジ色の満月が見えた。



「あら、今夜は随分と大きな月が出てるのね」

「そうか?大きさ自体は変わらんだろう」

「感性の乏しい人。不思議よねぇ、空の高い場所にあるときはちっぽけに見えるのに、低いとどうしてあんなに大きく見えるのかしら?」

「地上の建造物のせいだろ。周りに比べるものが何もないから小さく見えるだけで、見慣れた建物と並べるとその大きさがわかるんだろうよ」

「所詮人間の造った物なんて及びもつかないって事かしら」

「そうかもな」



彼は寝転んだ。私は暫く月を見つめ、ふともの思いにふけった。



「どっちがいいのかしら?相手にもならない周りの傍で自分の大きさを見せ付けるのと、比べるものも縛りも何もない場所で、孤独で自由に生きるのと」



彼は考え込んだが、やがてそっと呟いた。



「―――――」








私たちは再び空を見た。月は既に高く上り、白く美しく輝いていた。

本作品の著作権は作詞者に帰属します。
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歌詞タイトル ある夜の対話
公開日 2007/06/04
ジャンル 詩(ポエム)
カテゴリ その他
コメント この彼のモデルとなった優秀な友人に似たような質問をしてみた。しかしその答えは私たちだけの秘密…(笑)。さて、あなたなら何と答える?
悲喜仔さんの情報













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