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六月の幻
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作詞 鳴浦二八 |
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霧雨けむるふるさと 学び舎の窓辺に
懐かしく淡く 恋が映った
声さえかけられずに 目も合わせられずに
うずく胸だけ 今でも痛む
ただいま 恋の心
あじさいの色香のように
日々変わる熱にも似た
ゆめうつつの花よ
友情よりも近くて 愛には遠くて
そのはざ間の乾き癒す
水の季節に一人
晴れ間がのぞいたら 光が強すぎて
この淡い幻は 消えてしまうのに
それでも雲は流れて 許さないように
名残りさえも 消し去った
さよなら 恋の心
あじさいの色香がまるで
夏の熱によって
枯れてしまうように
長雨の後にきらめく 雨粒のように
花の中でしんときらめく
それが大人なのだろう
去りゆくふるさとに ひとすじの涙
愛を知れと消えていった
六月の幻
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