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たった一つの唄
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作詞 ニコル |
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当たり前が嫌になる時がある
変わらない世界に愛想を尽かす
それ以上にそんな世界に従う
自分自身が嫌いになる
繋いだ手と手 交わした言葉
誰と分かち合ったかを忘れる
住んでいる町を見渡せる場所
朝から晩まで座り込む
車輪が回るように世界も回る
記憶がなくなるように星も消える
僕が歌った唄の名前
覚えている人なんて何処にいる
君が歌った唄の名前さえ
覚えていない僕の唄なんか
あの空より澄んだ瞳の奥
何よりも深い闇が潜む
そんな人たちと度々出会って
鏡の前で自分を疑う
当たり前が嫌いになる時がある
そう思う自分を嫌うこともある
変わらない自分を許す世界に
八つ当たりするようになる
誰もいない場所に独りぼっち
望んで手に入れた静けさ
僕が歌えなかった唄
世界にさえ忘れられてしまった
君が歌うはずだった唄は
時間が飲み込んでしまった
誰にだって自分の唄がある
ここまで続いてきた物語がある
僕が歌える唄の名前
せめて僕だけは覚えていよう
僕が歌いたかった唄は
きっと何処かで生きているから
君の歌う唄を聴かせて
世界にまで忘れられないように
時間が飲み込んでしまう前に
自分や誰かの記憶に留めて
止まったままの時計が進む
静かな世界が騒がしくなる
また似たような溜め息を吐く
それでも物語は続いていく
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