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作詞 ニコル |
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道に標がないからと
脇のベンチに座り込む
地面や看板に矢印があれば
何とか歩けそうなものなのに
灰色の雲が空を覆う
無情な雨が降り注ぐ
水を吸って重くなった服
さっきまでと さほど変わらない
濡れた前髪 涙を隠す
垂れた背中が 零す雫
微かだけ見える道が
果てしなく続いていた
目指す場所 進む理由
分からないまま旅してる
人の気配のまるでしない
道の途中の片隅で
少し錆びついたベンチ見つけ
休もうと決めてから どれくらいだ
雲が覆った青いはずの空
その向こうに隠された太陽
真下の水浸しの身体を
乾かしてくれるのは彼だけ
時間が過ぎる 記憶が透ける
今までのこと 忘れていく
僅かでも見える道を
理由もなく歩いてきた
辿り着く場所も知らず
誰と会うこともなく
雨は止まない 身体は重い
空は晴れない 心が痛い
矢印のない道のどこかで
錆びたベンチに座っている
いつになりゃ立つの?
白線も 旗すらない
それが誰しも通る道
目印も 目的地も
自分で決めていくもの
止まない雨なんかない
晴れない空なんかない
重い身体 痛い心
引き摺って歩いていこう
辿るべき矢印はない
そのベンチを去ると雨が止む
灰色の雲が彼方へ飛ぶ
光を隠した空が晴れる
太陽が道を照らしてくれる
七色の橋が矢のように架かる
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